ヒルマ・アフ・クリント展 線と色のゲート

友人に勧められてヒルマ・アフ・クリント展に行ってきました。
https://www.momat.go.jp/exhibitions/561

めっちゃ混んでた〜!
チケット予約したのに40分待ち。
中もギューギューで、事前にドキュメンタリー映画見てなかったら先に進むことも出来ずヤバかったかも。(以下momaサイトから画像リンク拝借)

momat.go.jp

美術史上で最初の抽象画家と言われているカンジンスキーとかよりもっと前に、とある女性が抽象画を完成させていた!っていうところをドキュメンタリーではフィーチュアしてました。
オークション絵画の値段を決めてるのがMOMAなら、価値基準の論拠となる絵の歴史を決めてるのもMOMAな訳で。
男性で天才の絵だけが、高額オークションの対象になる訳ですね。

天から絵の着想得てるイカれた女に、MOMAの敷いた美術史を覆されるわけにいかんじゃろいって流れがあるようでした。
フリーダ・カーロとかはアボリジニのウングワレーとか、「少数地域のエキセントリック原住民」みたいな位置付けなんですかね。

https://www.momat.go.jp/

「人生の4つの段階(幼年期、青年期、成人期、老年期)」っていう絵がバカでかくて、座って見てる人が多かったので真似してみました。
数分経つと、なんか色が自分に定着するっていうか、見るともなしに皮膚で感じ取る、みたいな。
美術好きの方はそんなふうに見てるんですかね。

美術に詳しい訳ではないので感覚でしかないのですが、子供の絵を見て「あ!この子、いい『線』持ってるな!」っていうのは感じます。
鉛筆でダーッと殴り描きしてる子から、チマチマ丁寧に丸を重ねてる子まで色んなパターンがありますが、「線が生きてる」感じの絵を描くタイプがいるんですよね。

今やデジタル絵画が主流なので、線の良し悪しが全てではないのかもですが。
でも「線が生きてる」っていうのは、すごい才能だと思います。
ボーカルで言えば「声がイイ」ってのと一緒。

同じ曲でもイケボが歌った方が人気出ますよね。
声に自分のエネルギー載せることを本能的に知ってるタイプもいるし、声で相手を操作出来るタイプもいます。

「線」も一緒だと思う。
習字もまた同じ。

足立育朗さんの妹で足立幸子さんって方は画家ですが、彼女の著書「あるがままに生きる」の中で、
絵の究極を突き詰めてくと、線一本になる、みたいな事をおっしゃってました。

あるがままに生きる

単なる線がポツポツとあるシンプル〜な絵なんだけど、なんていうか谷川俊太郎の詩みたいに、流れるように、とある世界のエネルギーが垂れ流しになってるみたいな自由さです。(kindle unlimitedにありますヨ)

線にエネルギーが宿ってる気がします。
声にエネルギーが宿ってるのと同じ感覚を受けました。

音楽って、エネルギーのベクトルを時空で操作できると思うんですが、
絵画って、エネルギーのゲートウェイをそこに設置できる、って気がします。ポスター貼るだけで部屋の雰囲気変わりますみたいな。巨大なエネルギー発生装置みたいな。

丁度Beginning of Reincarnationって曲の楽譜が仕上がったので、そろそろ表紙を考えなきゃと思ってたところ、展覧会見てドンピシャなイメージでした。早く形にしたい。
帰りに江戸城寄って、楽しい1日でした〜。

あ、今日夏至か。
後半の半年間をどう過ごすか内観すると良い日ですね!
今ココセンター、で過ごしたいですね。