「子どもたちのゲーム依存について」という講演を聞いてきました part1.


「子どもたちのゲーム依存について」という講演を聞いてきました。
応募者多数の中、抽選に当たったようです。
市の保健講演で、普段は「思春期の子どもに必要な栄養」とかやってて、いつもはあんまり人気ないんですが。
それだけ今の保護者には緊急課題という事ですね。
かの有名な久里浜医療センターの先生でした。
心理療法の査定基準に使われる、WHOのICD-11が改定されたのですが、
この久里浜医療センターが主導で、今回「ゲーム障害」が入ったらしいです。
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000211217.html
ゲーム以外にもSNSとかネット系で色々ヤベェって課題はいーっぱいあるのですが、
あんまり風呂敷広げても改定に間に合わないので、
とにかく今回はゲームに絞って「依存症」としてゲーム障害という病名を決定したようです。
ゲームとなると男女比ではやはり男子に多く、男子7.6 女子2.5と出てました。
依存症としてセンターに相談にくるケースは、やはり課金トラブルが多いみたい。
課金トラブルになるまでに結構タイムラグが出ちゃうんだよね。
おまけに、お母さんはゲームやらないから息子がどーなってんのか全く理解できず、
親子間の話もチグハグで改善が難しくなってるケースが多いんだそう。
センターに来てる子の一日の生活表では、
24:00-04:00 ゲーム
04:00-12:00 寝る
12:00-13:00 昼ごはん
13:00-19:00 ゲーム
19:00-20:00 めし
20:00-24:00 ゲーム
て書いてある。
やはり昼夜逆転が一番最初に現れやすい現象だそうです。
脳の発達として、「やりたい!」本能アクセルを司どる大脳辺縁系。
「いや、ちょい待てよ、、」と理性でブレーキかける前頭前野。
アクセルの発達は赤ちゃんの時から急激に発達して、高校生くらいまでグングン急成長。
一方ブレーキの発達は老年で死ぬまでジワジワと発達して、
老人になった頃にはブレーキだらけで頭カチンコチン。
中学生なんてのはアクセル全開!ブレーキNonNon!止まりません!って状態なんだろね。
ゲームに依存しやすい要素っていうのもあって、
・家庭環境(様子を見守る親がいない、いつもガミガミ言われて現実が辛い)
・ヒマ、目標、やる事がない(部活が無くなった、不登校)
・ADHD症状(不注意、多動性、衝動性)
特に、ADHD症状の子どもは、先ほどの脳の発達で言うと
衝動性が強く、ゲーム依存ととても相性が良い性質だそうだ。
ADHD症状の子は「小中学生の9%」と出ているから、
30人クラスだとしたら大体2.7人。
そんな彼らにゲームを与えて依存しやすくなる、という事ですな。
あー、ウチの息子たちにピッタリ!
我が家のことを言ってるんですよね?コレ、って感じ。
じゃぁどうやって対策したらいーんだっていうと、
この先生の結論としては、
「最初が肝心」とのこと。
結局ADHD傾向の衝動性の強い子に、一度好きなだけゲームを与えて、
その後「やっぱやめなさい!」って取り上げても、
ブレーキ足りない人なんだから、最悪家庭内暴力になったり、
他の環境でトラブル起きたりと、うまく行かない事も多い。
ゲームやネット環境を安易に与えちゃう「前に」ルールを決め、
そのルールの下で利用させる。
「最初が肝心」って事なんですよ!って事でした。
会場にいる人達は「ウチの子やべーんだけど」って状況で抽選に応募してる人が多分多数。
「最初」なんてとっくに通り過ぎちゃって、
ウチどーしたらいーんですかいっ!?て憤りのエネルギーが上がりました。
で、まぁ先生の意見としては
「ゲームをNo.1にしない」という事でした。
例えば「彼女が出来た」とか、なんでもいいから
ゲーム以外の何かが1番になって、ゲームは2番になる。
そんな所から変化の兆しは起きてくる可能性がある。
変化のきっかけは「仲間、リアルな体験、新たな目標」だったりする事が多い。
それを見守り、一緒に考えていくようなサポートが家族に求められる。
改善は一朝一夕にはいかず、長い時間がかかる事をご理解ください。
て話でした。
長いので次に続く—>
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